【読書記録】「透明な夜の香り」著:千早茜
新年あけましておめでとうございます。
2021年、はじめての記事は、元日に読んだ本の紹介にしようと思います。
「透明な夜の香り」著:千早茜
【あらすじ】
香りは永遠に記憶される。きみの命が終わるまで。
元・書店員の一香がはじめた新しいアルバイトは、古い洋館の家事手伝い。その洋館では、調香師の小川朔が、オーダーメイドで客の望む「香り」を作る仕事をしていた。人並外れた嗅覚を持つ朔のもとには、誰にも言えない秘密を抱えた女性や、失踪した娘の手掛かりを求める親など、事情を抱えた依頼人が次々訪れる。一香は朔の近くにいるうちに、彼の天才であるがゆえの「孤独」に気づきはじめていた──。
「香り」にまつわる新たな知覚の扉が開く、ドラマティックな長編小説。
【感想】
いや~、新年早々「あたり」の本を引いてしまいました。
物語の冒頭、主人公の一香は鬱気味というか、何をするにも億劫で昼夜逆転生活の無職なんですけど、その一香が洋館の人々と交流していくうちに、生きる気力を取り戻していくんですよね。けれどその「変化」は──。みたいなところも物語として、非常に美味しいんですよね。美味しいというか、この作品の場合は素敵な香り、と表現した方がいいのでしょうか。
とにかくとっても素敵な「香り立つ」物語です。
物語の続きをぼんやりと想像して眠れば、よい初夢が見れそうです。
では、また次の記事でお会いしましょう。